AM帯( 中波 )アンテナ・コイルの比較

バー・アンテナなどのアンテナ・コイルの比較をしてみました。
メーカーが公表しているデータがあれば問題有りませんが、ジャンクで購入した物などは
実際に測定してみないと分かりません。


Agilent E4980A LCRメーターで測定しています。
550KHz / 1MHz / 1.6MHzの3点で、インダクタンスとQ値を測定しています。
実際に使用する周波数での実測値なので、信頼できます。
一台あると、何かと便利な測定器です。
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筑摩書房 ぼくらの鉱石ラジオ 小林健二著  3,300円税別 を買いました。
コイルの参考図や鉱石ラジオの原理など興味深い内容でしたが、ご覧になった方は不満が残りませんでしたか?
コイルの質を表すQについての説明は、P78,P90,P160等に記載されています。
P160のクラウン・コイルの説明では、消化不良になってしまいました。
このコイルはQもとても良いのでと記載されていますが、具体的な数値や他のコイルとの比較値の記載はありません。
特に鉱石(ゲルマニウム)ラジオは部品数が少ないので、感度や選択度を上げるには個々の部品の吟味が重要だと思います。
コイルのQにまで言及した記事は少なく、続編の予定があるのならこの点を強く要望します。

銀河通信社 http://www.aoiginga.com/crystalradiokitFrameset-1.html では、素晴らしいコイルを準備中との事です。
スパイダーコイルセット [大]最大500mH弱  直径96mmスパイダー巻枠エナメル線、説明書      予価900円

ダブルスパイダーコイルセット[小]  ( 直径51mmスパイダー巻枠×2,エナメル線、 説明書 )        価格不明
組み合わせにより約10mH-120mHあるいは60mH-500mHまで可変が可能なセット
世界的にも珍しい、この大きさで最大500mHのコイルだそうです。
下の記事で同様のスパイダー・コイルの測定をしていますが、3桁も大きなインダクタンスが実現できる技術をお持ちの様です。
準備が出来たら、話の種に是非とも購入したいと思います。



◆バー・アンテナ フェライト・コアを使用しているので小型化が出来ます。 値段も比較的安価です。
注:製品によって、コイル部分がコアに接着剤やロウで固定されている物があります。
  また、固定されていない物もあります。 コイルの位置は意識的に動かさずに、適当な位置で測定しています。
  コイルの位置で測定値に大きな変化はありませんが、実際の製品ではコイルの位置で受信範囲を決めています。


少しだけ大きめのフェライト・ロッドを入手しました!
秋葉原では買えない大きめのフェライトをテストしてみました。
中波DXer垂涎のフェライト・ロッドが届きました。 国内では、今までに例のない大きさです。 ← たぶん・・・



各種バー・アンテナと長さの比較   画像で比較すると、その大きさが一目で判ると思います。
上から、25mm/径5mm 34mm/径6.2mm 120mm/径10mm 180mm/径10mm 200mm/径10mm 200mm /10x25mm 252mm/径10mm 295mm/径17.5mm

上から3番目までは、一般的な小型ラジオに内蔵されているバー・アンテナです。 
序の口クラスです。 良く見掛ける大きさですね。
上から4番目が秋葉原で入手可能な最も大きな180mmのフェライト・ロッドです。
 三段目クラスです。 高感度ラジオにはこのクラスが。
上から5番目は、長さ200mm 径10mmのフェライト・ロッドです。  これも、三段目クラスです。
下から3番目は、長さ200mm 幅25mm 厚さ10mmのフェライト・プレートです。 重さは、200グラム有ります。
小結クラスです。 板状では、異例の大きさかも。
下から2番目は、長さ252mm 径10mmのフェライト・ロッドです。 
一番下は、長さ295mm  径17.5mmのフェライト・ロッドです。 重さは、320グラム有ります。 
関脇 クラスです。 

次は一枚の画像では全体を撮しにくいため、大きさの比較としてA4サイズの月刊誌と比べてみました。

A4サイズの月刊誌を4冊並べた下にある白いのが、横綱1年生クラスです。  
たぶん、国内初の大きさです。
長さ685.8mm 径 25.4mmで、重さは1306グラム有ります。 
( 少し長めなので、折れないようにプラスチックで保護しています。 実際の寸法は、長さ717.55mm 外径34.37mm 外周107.95mmです。 )
上から2番目は、長さ295mm  径17.5mmのフェライト・ロッドです。
下は、長さ200mm 幅25mm 厚さ10mmのフェライト・プレートです。 
子供サイズに見えますね。

備考:長さ200mmの物を超大型と表現して販売している例がありますが、ここでは200mmを超える物も紹介しています。
   
超大型を超える表現を思い付かないので、少し大きめと表現としています。

↓近い内に、標準アンテナを使用して同一距離における誘起電圧の比較テストをしようと思います。↓


ミズホ通信(株) RX-IC3Dに使用しているアンテナ・コイル

 コアの長さ:20mm 径:6mmの高周波チョークと間違う外観です。

  
小さい割にはQ値も高く、IC( LMF501 )の使用と相まって感度良く聴くことが出来ます。



丸七 AMラジオ( \100ラジオ )内蔵のバー・アンテナ
コアの長さ:25mm  コアの直径:5mm


 
 
コアが小さいのでQ値も低めですが、ポケット・ラジオではコアを大きくするのも難しいので
ある程度の大きさで妥協が必要です。




秋葉原のマルツ電波で売られていたゲルマニウム・ラジオに使用されているバー・アンテナ
コアの長さ:34mm  コアの直径:6.2mm
 
 


アイコー電子(株) BA-200
規格・・説明書より転載
受信周波数:535 -1605KHz
インダクタンス:330μH±5%
使用バリコン:MAX.200PF
開放Q:100以上( 測定周波数は、不明 )
コアの長さ:45mm
コアの幅:8mm
コアの厚さ:5mm

左:1 - 3間のデータ     右:4 - 5間のデータ
 

 

 



清水電子研究所 SL-50GT
規格・・説明書より転載( 説明書はアイコー電子(株) BA-200と酷似しています。)
受信周波数:535 -1605KHz
インダクタンス:330μH±5%
使用バリコン:MAX.260PF
開放Q:100以上( 測定周波数は、不明 )
コアの径:8mm
コアの長さ:50mm
 
左:1 - 3間のデータ     右:4 - 5間のデータ
 

 

 




秋葉原・小沢電気商会で購入 \105
上の画像のコイルを左( 2次側 )、中央( 1次・2次共通 )、右( 1次 )とします。

コイル部分を右端にした時の1次側のデータ・・以下の3点
  

コイル部分を中央にした時の1次側のデータ・・以下の3点
 
 

コイル部分を中央にした時の2次側のデータ・・以下の3点
  

コイル部分を右端にした時の2次側のデータ・・以下の3点
   


見掛けで判断しないで!  高性能な巻き直しバー・アンテナ
長さ:100mm 直径:8 X 10mm(楕円形)


一度使用したリッツ線をつないでいるので、ここからダイオードを接続してゲルマ・ラジオも簡単に出来ます。
見た目は良くありません。 しかし、性能は目を見張るものがあります。

  
これだけ高いQ値が得られるフェライト・ロッドはそんなに無いと思います。
空芯で巻いたコイルで実現できるQ値が、フェライトで簡単に実現出来ています。



秋葉原で見付けた、中国製のバー・アンテナ 
長さ:119mm 直径:1cm \150
右側のコイル部分を端から4mm程にしてテープで固定。
  
緑 - 赤( 1次側 )       

  
無着色 - 黒( 2次側 )                 

以上、右側のコイル部分を端から4mm程にしてテープで固定した時の実測データ

以下は、右側のコイル部分を端から15mm程にしてテープで固定した時の実測データ

  
緑 - 赤( 1次側 ) 

  
無着色 - 黒( 2次側 ) 




NPO法人 ラジオ少年で領布されているバー・アンテナ 注:両側で固定する支持台は2つ付いています。
長さ:140mm 直径:1cm \300  支持台が付属するので、取り付けるのに便利です。


以下は、支持台を取り付けて、コイル部分を密着させた時のデータです。  上が1次側、下が2次側です。
  

  

以下は、支持台の内側からコイル部分の台紙端まで40mm離した時のデータです。  上が1次側、下が2次側です。
  

  



ロシア製 長さ200mmのフェライト・ロッドに巻いてみました。
 

直径:10mm 長さ:200mm  断面は、切り込みの無い円です。 反りはありません。
国内で入手できるのは180mmが最大ですが、これは200mmあり受信感度の向上が期待できます。
秋葉原で買えるフェライト・ロッドは最大180mmですが、残念な事に真っ直ぐではなく反っている物が多い様です。
1本なら気になりませんが、重ねて使う時は気になります。
他のフェライト・アンテナで使っていたコイル部分を取り付けて測定してみました。
 こんな感じです

  
自分で巻いたコイルよりはかなり良い結果が出ています。 コイル部分だけ移植するのも良いかも分かりません。
市販品でこれだけQ値が取れるフェライト・ロッドはそんなに無いと思います。



松下電器 RF-2200に使用しているジャイロ・アンテナです。
30年ほど前の製品です。 アンテナ部分の外寸は、215mm  アンテナの長さは200mmとの事です。
この機種はAM帯の感度が良いと聞きますが、アンテナのQ値は普通クラスです。
Q値については、ここで記載している中国製の長さ120mmの物とあまり差はありません。
但し、測定しているのはこの1点のみで、製造後30年ほど経過しているので性能が低下している事もあるでしょう。
感度の善し悪しは、アンテナ以外にもRFアンプなどの総合的に判断しないといけません。
フェライトの長さの違いによる誘起電圧も考慮しないと駄目ですが、ここではQ値のみで比較しています。
  


少し大きめのフェライト・プレート 長さ:200mm 幅:25mm 厚さ:10mm  重さ:200g
今までに平板( プレート )で大きな物は見掛けた事はありませんでした。 これは重量感たっぷりの小結クラスです。


下のバー・アンテナは長さ120mmです。
コイルの線材は、
少し太めのリッツ線( 0.051mmの線が27本撚ってあります。 外径:0.3mm )を50回巻いています。
コアの上に透明なシートを巻いていますが、シートの材質が少し硬めなのでコアに密着していません。 少し浮いた状態です。


以下のデータは、端からコイル部分まで16mmの位置で測定したものです。
  

以下のデータは、端からコイル部分まで82mmの位置で測定したものです。
  

平板で面積が大きいので、感度向上が期待できます。

次に、一般的に入手が容易なUEW線で巻いた結果を示します。 外径はほぼ同じ0.32mmを使用しています。
 どこにでもありそうなUEW線です。

 巻き終えた画像です。

コイルは、密着して巻いています。
フェライトの端から、コイルの巻始め部分までを端からの距離としています。
周波数毎のデータは、左側がインダクタンス、右側がQ値です。
使用するバリコンに合わせて、巻数と距離を決めて下さい。


リッツ線とUEW線を比較すると、インダクタンスはほとんど差はありません。
Q値はリッツ線の方が良好である事が、一目で判ります。

さて、ここで新発見と言うか困った事が判りました。
コアの上にファイルを入れる時に使うクリアファイル( 材質はポリプロピレン? P.P.と表示があります。)を切った上に巻いています。
ちょっと厚手なので折り曲げにくい為、紙の上に巻こうと適度な堅さのマット紙を買ってきました。
これが曲者でした。 リッツ線も同じ物を使用しているのにQ値が異常に低くなります。
どうやらマット紙の損失が大きいようです。 他の紙は試していませんが、コイルを巻く時はクリアファイルなどを切って使って下さい。

  
買ってきたマット紙と、マット紙の上に巻いたコイル

以下は、コイルを端から16mmほど離した時のデータです。
  

以下は、コイルを中央付近にした時のデータです。
  

インダクタンスの測定だけでは気が付かない事です。 意外な盲点でした。



 
長さ250mmのフェライト・ロッドにリッツ線( 0.051mm / 27本 )を60回巻いてみました。
インダクタンスが300μHくらいになる位置でQ値を実測してみました。

  

1MHzを超えるとQ値は低下します。 しかし、長さがある分だけ誘起電圧の点で有利になるので相殺されるのではないかと思います。
長さは結構いいかげんで、250 - 257mmまでバラバラでした。


 
関脇 クラス 長さ:295mm 径:17.5mmのフェライト・ロッドにリッツ線( 0.051mm / 27本 )を50回巻いてみました。
端から12mmの位置から巻いています。

  

  

  

  

  


データで分かるように、Q値は全体に低いです。 1MHzまでのフェライトの様です。
ただ図体が大きい分、誘起電圧も大きい様です。
もう少しQ値が上がらないかと思い、再度コイルを巻き直しました。
線材は同じリッツ線( 0.051mm / 27本 )を60回巻き、コイルの巻き始めの位置をフェライトの端に固定しました。
60回巻いたのは端になるとインダクタンスが減るためです。
これ以上のQ値の改善は難しそうです。
  
まずまずの結果となりました。 



長さ685.8mm 径 25.4mmの少し大きめのフェライト・ロッドです。 重さ:1306グラム 横綱1年生クラスです。

月刊誌4冊を並べた長さと同じ少し大きめのフェライト・ロッド  
保護カバー付きの寸法 長さ:717.55mm 外径:34.37mm 外周:107.95mm
これは参考データです。

線材をリッツ線( 0.06mm / 180本 )を50回巻き、コイルの巻き始めの位置をフェライトの端から65mmの所で固定しました。
アルミ製網戸用の押えゴム( 太さ3.5mm ダイソーで\105 )と一緒に巻いて、巻き終わった後でゴムを外します。

今回は、380PFのバリコンを使って中波帯をカバーさせるために280μH程度にしています。
線径の太いリッツ線を採用してQ値も満足できる結果が得られました。

巻き終えたところ・・巻くのに力が要ります。

ゴムを外した後にリッツ線がばらけない様に、瞬間接着剤で1/4周毎に固定しています。
2次側は、6回巻いています。
取り付けは、両側でしっかりと固定します。 真ん中も固定する方が安心です。

  

熱収縮チューブで覆い、リッツ線がばらけない様にして仕上がりです。
この少し大きなバー・アンテナを使って、ラジオ作りに進みます。
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◆ハニカム・コイル 
線径:0.051mm 180本まとめたリッツ線を使用しています。

リッツ線で巻いたコイルです。 Diamond-weave coilとも呼ばれています。
Q値と価格が高いのが特長です。 しかし、専用の巻き線機が無いと巻くのは困難です。
外観が綺麗なので、このコイルを見せる為にケースを工夫しないといけません。
木の台に組み上げるのが一番かも。
製作者が測定したというQ値は高すぎるのではないかと疑問が・・・
結果は、素晴らしいの一言です!

コイルの仕様
コイル内径: 34.9mm
コイル外形: 88.9mm
コイル幅:9.5mm
インダクタンス:250uH
Q値: >500@790kHz
  

  

  

  

  



ハニカム・コイル 第二弾、第三弾、第四弾


左よりインダクタンスの小さい順に並べています。

 綺麗に巻いてあります。

  
上のデータは、左側のハニカム・コイルのものです。

  
上のデータは、真ん中のハニカム・コイルのものです。

   
上のデータは、右側のハニカム・コイルのものです。
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◆ 昔からあるスパイダー・コイル

子供の科学やラジオの製作、初歩のラジオなどで昔から定番のスパイダー・コイルです。
科学教材社で購入したスパイダー・コイルのキット( \420 )を組み立ててみました。
0.5mmのホルマル線を20回で中間タップ、70回で巻き終わりになります。
スパイダー・コイルの巻き方は、線間容量が少なくQが高いと言われていた記憶があります。
しかし、実測値は予想外に低い値です。
Qが高いと言う幻想だけが独り歩きした感じがあるスパイダー・コイルですが、一体どのコイルと比較してQが高いとしたのか気になっています。
恐らく並四コイルとの比較だと思うのですが・・・実際は並四コイルの方がQ値は高いのです。 注:並四コイルのデータは、下の方にあります。
リッツ線で巻けばQ値は高くなりますが、子供向けの製作記事ではエナメル線( ホルマル線 )で巻くのが常識でした。 謎は解明されません。

巻き始めと巻き終わりのインダクタンスとQ値です。
巻き始めと中間タップのQ値もそんなに大差が無かったです。
  

  

  

  

  


期待ハズレで、がっかりしました。 大きなアンテナを屋外に張って使うのが前提なので、これだけで聴くにはかなり送信所から近くないと厳しいかも。


リッツ線で巻くとQ値がどうなるのか、試してみました。 
手持ちの関係で、同じ線径ではありません。 同じ巻き枠で70回巻いてみました。
0.051mmの線が27本撚ってあります。 外径:0.3mm

  

  

  

  

  


測定結果から判る様に、リッツ線に替えて巻くだけでQ値は2 - 3倍になります。
ゲルマ・ラジオの様にコイルとバリコンで同調特性が決まる回路では、選択度を上げるにはリッツ線を使うのは有効なやり方だと思います。


ミズホ通信(株)の高田さんよりRX-123D 1台で三種のラジオ工作が楽しめるピコラジオ キットを頂きました。
スパイダー・コイルの巻き枠を余分に頂けたので、巻数は同じにしてO.4mmホルマル線とリッツ線( 0.01mm / 14本 )と比較をしてみました。
この上に、少し太めのリッツ線( 0.051mmの線が27本撚ってあります。 外径:0.3mm )のデータがあります。
リッツ線でも撚ってある線の数によって、Q値が大きく変わってくるのが分かると思います。

線材の様子
線材上:0.01mmを14本まとめたリッツ線  外径:0.25mm
線材下:キットに付属している0.4mmホルマル線

巻き終えた後で、インダクタンスとQ値を500KHz / 1MHz / 1MHzの3点で実測しました。
巻き始め / 0回  20回目と40回目でタップを出してあります。 巻き終わりが72回です。

  
上の3点は、0.4mm ホルマル線 0 - 20回間のデータです。

  
上の3点は、0.4mm ホルマル線 0 - 40回間のデータです。

  
上の3点は、0.4mm ホルマル線 0 - 72回間のデータです。



  
上の3点は、リッツ線 0 - 20回間のデータです
  
上の3点は、リッツ線 0 - 40回間のデータです。

  
上の3点は、リッツ線 0 - 72回間のデータです。

 大きさの比較

巻き枠の大小で比較してみました。 線材は、同じです。 0.01mmを14本まとめたリッツ線  外径:0.25mm
巻き数も同じにしています。  以下は、小さい方の巻き枠のデータです。  大きい方は、この上のデータになります。

  
上の3点は、リッツ線 0 - 20回間のデータです。

  
上の3点は、リッツ線 0 - 40回間のデータです。

  
上の3点は、リッツ線 0 - 72回間のデータです。
線材が同じでも、径が大きい方がQが高くなります。 

 似た様な物で、もうひとつ
0.32mmポリウレタン線で20m巻いています。 巻き線の外径は78mm
科学教材社のスパイダー・コイルとの違いは巻き方です。
科学教材社の説明書には、2つおきに表、裏と巻く様に書いてあります。
このコイルは、1つおきに巻いています。

  
結果的には、科学教材社の物とあまり差はありません。 

今度は、ちょっと大きな巻枠にしてみました。

巻枠の内径:47mm 外径:108mm
線材は直径 0.051mmを27本撚ったリッツ線を使用しました。
巻数は60回ですが、260PFのポリ・バリコンなら中波帯がカバーできます。
50 - 55回にすれば、350PFバリコンでちょうど良いくらいです。
1つおきに、裏側、表側と巻いています。
  
リッツ線を使ったからなのか、上のスパイダー・コイルと比べるとQ値は3 - 4倍も良いです。

次に、同じリッツ線で2つおきに裏側、表側と同じ回数を巻いた時のデータです。
 見た目は、あまり綺麗ではありません。
  
リッツ線が重なり合っているので、Q値が全体に低めになっているのが分かります。
見た目も悪いので、巻き直しました。



 並四コイル
スパイダー・コイルとQ値の比較をしてみました。 G - E 間のインダクタンスとQ値です。

  


古( いにしえ )のスパイダー・コイルは、どうなのでしょうか?  
製造時から数十年経過していますから、劣化を考察するのは止めて現在の性能を測定してみました。

1924年製造のアンテナ・コイル  未使用品を入手しました。

 汚いけれど、箱入りです。

 同じコイルが3本入っています。

  2次側巻き線の様子


実体配線図が付いています。 拡げると、A2サイズくらいで見やすいです。

  
線材は絹巻きエナメル線(0.3mmほど)なので、Qはそれほど高くありません。



昔の真空管ラジオに使用していた内蔵用ループ・アンテナ
コイル部分の寸法  横:最大164mm   縦:最大68mm
裏面パネルにループ・アンテナを取り付け、高感度化を計っていたのでしょう。
各メーカーの裏面に合わせて、いろんな形があった様です。


  
コイルの線材は、ホルマル線( 単線 )なのでQ値は高くありません。 至って普通のコイルです。
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番外編 LF( 長波 )帯アンテナ・コイル

上の3本は、AM帯のバー・アンテナ 下がLF帯用

コアの最大径:22.5mm 長さ:116mm

単芯( 0.4mm ) 外径0.81mmの線を100回巻いて実測しました。

  

  

40KHz / 60KHzや、Q値が低めですがLF帯( 主にヨーロッパ方面の放送 )に何とか使えそうです。
現在、40KHzに同調する様にコンデンサを接続して電波時計の室内アンテナとして使用しています。
鉄筋ビル内で窓(金属メッシュ入り)から1m程度離れているので、40KHz/ JJY電波の受信状態はあまり良くありません。
数日間、時刻修正が出来なかったりしています。 そこで、このアンテナを時計の近くに置いておくと受信状態が改善されて
時刻修正が出来るようになりました。


秋月電子通商で売られている60KHz電波時計用のバー・アンテナの実測をしました。
左のオレンジ色の部品は、同調用の公称123( 0.012μF )コンデンサ

 
40KHzと60KHzでアンテナ・コイルは共通で、同調用のコンデンサで40KHzか60KHzに選択します。


同調用に取り付けられている公称123( 0.012μF )コンデンサの60KHzにおける容量と損失係数

AM帯のコアを利用しているのか判断する為に、AM帯での実測もしました。
インダクタンスはともかく、Q値が低いのでAM帯用のコアでは無さそうだと思います。

  



1,周波数カウンター / プログラマブル・カウンター  

2,簡易シグナル・ジェネレーター( ファンクション・ジェネレータ / DDS / マーカ発振器 )

3,
アンテナ・アナライザー / ディップ・メーター

4,
LCRメーター / CRブリッジ / Qメーター / 標準コンデンサ

5,ループ・アンテナ / AMラジオ用プリアンプ / アンテナ・カプラー / フィルター

6,ニキシー管・デジタル時計の製作( 準備中 )

8, ACアダプター / 実験用電源

9, エア・バリコンとポリ・バリコンの性能比較

10,ミズホ通信(株)UZ-77 / UZ-77S / UZ-8DX / UZ-8DXS用バー・アンテナの試作



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