エア・バリコンとポリ・バリコンの比較


Agilent E4980A LCRメーターで測定しています。
実際に使用する周波数での実測値なので、信頼できます。



エア・バリコンとポリ・バリコンの比較
エア・バリコンは、金属片の間に空気と金属片を支える絶縁物しかありません。
この為、理想的なQ値が得られます。

ポリ・バリコンは、金属片の間に絶縁シートを挟み小型化を計っています。
エア・バリコンと比較してポリ・バリコンは性能が余り良くないと言う人もいます。
果たして、実際はどうでしょうか?
そこで比較してみようと思いましたが、あいにく容量の同じ物がありません。
メーカーのバリコンでは、430PFを例に取るとQ値は100PF時とか200PF時になっています。
エア・バリコンとポリ・バリコンを、1MHzにおけるQ値の比較してみました。
手持ちのバリコンを試料にしていますが、中古品や長く使用していたバリコンはQ値の低下があります。
特に、エア・バリコンの羽根の間に埃が詰まっていたりしたら最悪の状態です。


左より:中古430PF / 3連バリコン 新品430PF / 2連バリコン 中古2連AM / FMバリコン 新品ポリ・バリコン

測定周波数:1MHz / 1V の同一条件で測定しています。

 
上のデータは、中古AM / FMバリコンです。

 
上のデータは、新品430PF / 2連バリコンです。 アルプス製 C624Aです。 性能は抜群です!

 
上のデータは、ポリ・バリコンです。

 
上のデータは、中古430PF / 3連バリコンです。 Q値の低下が見られました。 
羽根の間に埃が見られるので、これが原因の一つでしょう。 
同じ物の新品が無いので一概に結論は出せませんが、間違いは無いでしょう。

 
この中古3連バリコンの羽根の間に柔らかくて細い刷毛で埃を取ってみました。
羽根の真ん中付近の埃は、まだ残っているかも判りませんが、かなりQ値が上がりました。


こんな刷毛をダイソーで買ってきました。 柔らかくて羽根に傷が付いたり、間隔が広がったりしません。
CRC等の洗浄剤は、かえって症状を悪化させます。
Q値が低下すると、選択度が悪くなります。 文章で表現するのは難しいのですが・・
バリコンを廻すと信号が急に浮かび上がるような感じから、何となく同調しているような感じになります。
また、埃だらけでも意外と容量の変化は見られないかも判りません。
これで安心してはいけません。 やはり埃には充分に気を付けたいものです。
それとテスター・タイプのLCRメーターでもQ値は測定できますが、その値は信用出来ません。
理由は、測定周波数が3桁も低い周波数で測定した結果だからです。
安い物は1KHz程度、かなり高めのテスター・タイプの物でも100KHzが上限です。
テスター・タイプで測定する場合は、目安にするだけにして下さい。
ディップ・メーターか三田無線製などのQメーターで測定する方が確実です。
今回のデータは、1MHzで測定しています。



1,周波数カウンター / プログラマブル・カウンター  

2,簡易シグナル・ジェネレーター( ファンクション・ジェネレータ / DDS / マーカ発振器 )

3,
アンテナ・アナライザー / ディップ・メーター

4,
LCRメーター / CRブリッジ / Qメーター / 標準コンデンサ

5,ループ・アンテナ / AMラジオ用プリアンプ / アンテナ・カプラー / フィルター

6,ニキシー管・デジタル時計の製作( 準備中 )

8, ACアダプター / 実験用電源

10,ミズホ通信(株)UZ-77 / UZ-77S /UZ-8DX / UZ-8DXS用バー・アンテナの試作



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